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インフォグラフィックで、もういちど読む山川世界史 Vol.04「古代世界の形成/オリエントの社会と文化」
前3000~前2700年ころ,農耕文化はティグリス川・ユーフラテス川流域に多くの都市国家をうみだしました。ナイル川流域でも前3000年ころ統一国家が誕生。これら「オリエント」(「東方」の意)の文明は、現代の世界にも通じる大きな影響を与えました。
山川出版社『新 もういちど読む 山川世界史』から「古代世界の形成」(P.17〜18)、「オリエントの社会と文化」(P.22)を抜粋しました。
古代世界の形成
先史時代から歴史時代へと進んだ人類は,
エジプト・メソポタミア・インド・中国の大河流域で
高度の古代文明を開花させた。
参考:文明とは?
文明(civilization)の語源は「都市で暮らすこと」。文明は個別的な文化(culture)をこえて、他の文化と交流したり、異質な社会を統合する広がりと普遍性をもつことができる。
古代文明の誕生は文字の発明、金属器の使用、国家の形成が三大指標となっている。『流れ図 世界史図録 ヒストリカ 新訂版』(山川出版社)より
これらの地方はいずれも豊かな平野にめぐまれ,
その地理的条件を利用した穀物栽培によって
多数の人口をやしなうことができたが,
そのためには大規模な治水・灌漑と
それをささえる共同労働とを必要としたので,
そこから専制君主の統治する大国家が
インドをのぞき発展した。
四つの文明の周辺には,
それらの影響をうけながらも
独自の世界をきずきあげた諸文明がうまれた。
それらは,西方ではシリア・小アジア・ギリシア
・イタリア・北アフリカの諸地域におこり,
フェニキア人・ヒッタイト人
・ヘブライ人(イスラエル人・ユダヤ人)
・ギリシア人・ローマ人などによって,
それぞれ特徴のある国家や文化がきずかれた。
東方のインド・中国の周辺でも,
東南アジア・朝鮮・日本の各地に
古代国家が形成された。
古代世界の歴史は,
各地域における統一的な専制国家の形成・発展と
その衰退を軸に展開される。
そのなかでギリシア人とローマ人は,
一時期,自由で平等な市民たちからなる
社会をうみだしたが、
これもローマ帝国の後期にはオリエントや中国のような
専制国家へとかわっていった。
オリエントの社会と文化
負担する王への奉仕者にすぎなかった。
祭儀と知識を独占する神官が
大きな力をもったのも,
オリエント社会の重要な特色である。
後世に残した最大の遺産として,
古代文字(象形文字・楔形文字・アルファベット),
おもに農耕・土木の必要からうまれた
高度の実用的知識と技術
(エジプトの太陽暦や測地術,メソポタミアの六十進法,ヒッタイトの製鉄など),
ヘブライ人の一神教の三つがあげられる。
オリエントやその周辺の多神教の世界のなかで,
善・悪2神の対立を説く
イランのゾロアスター教(拝火教)も
特異な存在であったが,
とりわけヘブライ人の唯一神
ヤハウェに対する信仰は,
他神を認めない排他性と
ユダヤ人だけが選民として
特別の恩恵をあたえられているという
選民思想とによって独自の世界をきずいた。
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