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  2. 誰もが太陽でありうる。私たちの急務は、ただただ眼の前の太陽を追いかけることではなくて、自分たちの内部に太陽を掲げることだ。

誰もが太陽でありうる。私たちの急務は、ただただ眼の前の太陽を追いかけることではなくて、自分たちの内部に太陽を掲げることだ。

明治〜昭和時代の文学者 島崎藤村 『太陽の言葉』

自分の外に太陽を求めるのではなく、みずからの内に自分の太陽が昇ることを知り、みずからの夜明けを待ちうけること、それが藤村の新生の体験であったのであろう。人生で闇の中を一人で歩き通さねばならぬこともあるだろう。誰にも言えず、誰にも理解されず、長く、つらく、苦しい道を一人で歩む孤独な旅。しかし、いつしか自分を照らし、世界を照らす太陽がおのれ自身の中に昇ることを信じて、新生の夜明けを待ちうけよう。誰もが自分の太陽でありうる。

もういちど読む山川哲学 ことばと用語、20ページ、2015年、山川出版社

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