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初心忘るべからず。
室町時代の能楽者 世阿弥 『花伝書(風姿花伝)』
能の大成者世阿弥の言葉である。芸道の修業は、幼いころより老年にいたるまで生涯にわたって続く。どんな仕事も人生も、初心忘るべからず。時とともに慣れて、飽きて、緩んで、惰性に流される時、その事を志したころの若々しい心を思い返し、緩みがちな心を引き締め、心を新たにする。職務が重くなり、専門化が進み、組織が複雑化したがゆえに袋小路に迷う時、初心を思い出してみよう。そもそも「自分は何をしたかったのか」、初心の志を思い出すことで、自分が向かうべき将来の方向性をあらためて確かめてみよう。もういちど読む山川哲学 ことばと用語、28ページ、2015年、山川出版社
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