「宋書」倭国伝にみえる倭(わ)の五王に与えた将軍号。中国では,南宋の頃には安東・安西・安南・安北の4将軍号が成立していた。倭国王は宋の東方に位置することからこの称号を求めたが,安東大将軍号をうけたのは済(せい)と武(ぶ)のみで,珍と興(こう)は安東将軍であった。倭国王が中国に将軍号を求めたのは,自国内の外交権を独占するとともに,軍事指揮権をも掌握することをめざしたためとみられる。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)
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