安藤昌益(あんどうしょうえき)
生没 1707?~62.10.14 江戸中期の医師・思想家。字は良中(りょうちゅう),確竜堂とも号す。江戸時代で唯一の徹底した封建制批判者。出羽国秋田郡二井田村(現,大館市)生れ。1744年(延享元)から陸奥国の八戸(はちのへ)城下で町医者として開業し,八戸近辺に多くの門人がいた。二井田村で没し,門人らが「守農大神確竜堂良中先生」の石碑を建立。昌益は,万人が生産労働に従事し自給自足の生活をする自然の世を理想化し,現実の封建社会を支配階級が他人の労働成果を貪る差別の体系であると批判。また儒教や仏教などの思想を差別と支配を合理化するものとして否定した。著書「自然真営道」「統道真伝」。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)
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