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阿仁鉱山(あにこうざん)

秋田県北秋田市にある金・銀・銅鉱山の総称。別子(べっし)・尾去沢(おさりざわ)とともに近世の御用三銅山の一つ。1575年(天正3)湯口内(ゆくちない)銀山が開坑,ついで1614年(慶長19)七十枚(しちじゅうまい)金山が開坑して金山が主体となる。寛永期以降は再び銀山が主体となった。70年(寛文10)小沢銅山の開坑をはじめ,次々と銅山が開かれ,阿仁十一カ山と称された。1708年(宝永5)の産銅高360万斤は近世銅山では最大。18世紀以降,秋田藩が直営するが,産銅の減少が長崎貿易不振の原因となり,幕府が上知を計画したこともある。1875年(明治8)官営となり,85年古河市兵衛に払い下げられた。第2次大戦後は休山・再開をくり返し,1978年(昭和53)閉山。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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