阿知使主(あちのおみ)
阿智使主・阿智王・阿知直(あたい)とも。東漢(やまとのあや)氏の祖とされる伝説上の人物。「日本書紀」によれば応神20年に子の都加使主(つかのおみ)と党類17県を率いて渡来し,37年には工女を求めて呉(くれ)に派遣されたという。阿知使主の名は阿直岐(あちき)と酷似し,応神朝に日本に派遣された百済の阿華王の王子直支(とき)の名が,直支→阿直岐→阿知使主のように変化したものであろう。坂上系図などでは,後漢の霊帝の子孫とするが,8世紀以後に造作された伝承である。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)
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