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足利義尚(あしかがよしひさ)

生没 1465.11.23~89.3.26 室町幕府の9代将軍(1473.12.19~89.3.26)。8代義政の長子。母は日野富子。のち義熙(よしひろ)と改名。法名常徳院悦山道治。従一位内大臣・贈太政大臣。1473年(文明5)9歳で将軍となる。79年に御判始(ごはんはじめ)・評定始・御前沙汰(ごぜんざた)始を行うが,政務はいぜん義政がとった。83年頃から政務に関与するようになるが,実権は義政が握っており,85年には義尚の不満が奉公衆と奉行人との抗争事件というかたちで顕在化した。義尚は奉公衆を中心に自己の基盤の強化を企て,87年(長享元)六角高頼征討のため近江出陣を断行。2年後,鈎(まがり)(現,滋賀県栗東(りっとう)市)の陣中で病没。和歌をよくし,歌集「常徳院集」がある。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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