1. 用語
  2. 日本史 -あ-
  3. 朝倉孝景条々(あさくらたかかげじょうじょう)

朝倉孝景条々(あさくらたかかげじょうじょう)

越前国の戦国大名朝倉孝景が子の氏景に残した家訓。伝本により「朝倉英林壁書」「朝倉敏景十七箇条」などともいわれ,内容に若干の異同もある。文明年間の成立と推定されているが,16世紀初頭朝倉宗滴(そうてき)が編集したという説もある。重臣の世襲制を否定して有能な人材の登用を説くなど,革新的・合理的な内容。とくに領国内に朝倉本城以外の城郭を認めず,家臣に一乗谷(いちじょうだに)への集住を求め,領地には代官をおくよう規定した点は,戦国大名朝倉氏の集権支配への志向を表したものとされる。しかし現実には,家臣団の世襲制や領国内に城郭が多数存在したことなど,家訓の理念は朝倉氏の領国支配で必ずしも実現しなかった。「日本思想大系」所収。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

この記事が気に入ったらいいね!しよう