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安愚楽鍋(あぐらなべ)

滑稽本。仮名垣魯文(かながきろぶん)著。挿絵は落合芳幾(よしいく)・河鍋暁斎(きょうさい)。1871~72年(明治4~5)誠之堂刊。式亭三馬の「浮世床」「浮世風呂」にならい,牛鍋屋に出入りする客たちの浮世話を写実的に描いたもの。舶来品に身を固める「西洋好(せいようずき)の聴取(ききとり)」,田舎出身の書生の生態を描いた「鄙武士(いなかぶし)の独盃(どくはい)」,外国との取引を胸算用する「商法個(あきんど)の胸会計(むなかんじょう)」など,さまざまな人物とエピソードを盛りこんで,開化風俗を活写する。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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