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鎮守府(ちんじゅふ)

�@奈良・平安時代に陸奥国におかれた軍事機構。蝦夷(えみし)と軍事的緊張をはらむ陸奥国では,720年(養老4)の征夷戦後に現地軍事力の整備が図られ,724年(神亀元)頃までには陸奥国に常駐して軍事指導を担当する鎮守将軍がおかれ,その下の機構が整備されて鎮守府となった。官員は鎮守将軍の下に判官(のち将監(しょうげん),さらに軍監(ぐんげん))・主典(さかん)(のち将曹,さらに軍曹)がおり,しばしば副将軍もおかれた。陰陽師(おんみょうじ)・医師・弩師(どし)もおかれた。所在地ははじめは陸奥国府の地である多賀城であったが,802年(延暦21)に胆沢(いさわ)城が築かれると国府と離れて移転した。�A明治~昭和期に海岸と近海の防衛などを担当した海軍官庁。各軍港におかれ,所管海軍区の防御・警備・出師準備をつかさどり,司令長官は天皇に直属して部下の艦船部隊を統率した。1876年(明治9)東海鎮守府が横浜に仮設され,84年横須賀に移転して横須賀鎮守府となり,89年呉(くれ)・佐世保,1901年舞鶴の順に設置。日露戦争にともない旅順に一時期設置される。ワシントン海軍軍縮条約にともない,舞鶴は23~39年(大正12~昭和14)の間廃止。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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