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朝野新聞(ちょうやしんぶん)

明治前期の政論新聞。1872年(明治5)11月に旧松江・明石両藩主の出資で東京で創刊された「公文(こうぶん)通誌」が,74年9月24日改題し日刊紙となった。局長成島柳北(なるしまりゅうほく)の雑録と編集長末広鉄腸(てっちょう)の論説で人気を博し,発行部数を伸ばした。政府批判は鋭く,76年に柳北は4カ月,鉄腸は8カ月の禁獄刑をうけ,78年には日刊紙で最初の発行停止処分をうけた。自由民権期には立憲改進党派と自由党派の連係の妙で政党機関紙化せず乗り切ったが,柳北の死後は社主乙部鼎の報道軽視路線のため凋落,93年11月20日廃刊。最盛期の発行部数約1万部。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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