町名主(ちょうのなぬし)
町之名主とも。近世都市において個別町を支配する町役人の名称の一つ。惣町役人のもとで町政全般の業務に従事するほか,町の意思を上申する役割も担った。代表的なのは江戸前期の江戸の例であるが,ここでは18世紀以降,数町を兼任する支配名主にとってかわられる。他に川越・甲府・岡山などにもみられる。ほぼ同様の機能をもつ町役人に京都・大坂の町年寄,金沢の肝煎(きもいり),仙台の検断・肝煎,久保田(秋田藩)の町代などがあり,名称は地域により多様である。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)
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