朝鮮人強制連行(ちょうせんじんきょうせいれんこう)
日中戦争中の日本各地の労働力不足を補うため,朝鮮から労働者を強制的に動員・補充しようとした政策。「朝鮮人労務者内地移住に関する件」によって,炭鉱や土木・建築などの業者に朝鮮人の集団連行が許可され,1939年(昭和14)9月頃から始まった。42年3月からは朝鮮総督府の外郭団体である朝鮮労務協会がうけもつ官斡旋に移行し,44年9月からは国民徴用令を適用した。連行者の総数は80万とも120万ともいわれ,九州から樺太に至る広い範囲に送られたが,民族差別や過酷な労働により多くの犠牲者を出した。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)
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