朝鮮人虐殺事件(ちょうせんじんぎゃくさつじけん)
関東大震災時の朝鮮人に対する虐殺事件。1923年(大正12)9月1日に関東大震災が発生するや,直ちに朝鮮人による暴行・放火などのデマが東京・横浜に流布され,政府は戒厳令を公布。軍隊・警察を動員し,在郷軍人会・青年団に自警団を作らせて関東全域の朝鮮人の検問を実施,虐殺した。その数は数千人といわれる。他に数百人の中国人の虐殺も行われたが,政府はこれらの事件の隠蔽を図った。朝鮮人・中国人蔑視感などにより,世論の批判も亀戸・甘粕事件に比べて弱かった。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)
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