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重源(ちょうげん)

生没 1121~1206.6.5? 平安末~鎌倉前期の僧。俊乗房と号し南無阿弥陀仏とも称す。東大寺再建の大勧進。京都生れ。父は紀季重。醍醐寺で密教を学び,四国や大峰・葛城・熊野などで修行した。1167年(仁安2)入宋し,翌年帰朝した。前後3回渡海したと伝える。80年(治承4)焼失した東大寺の再建事業の勧進職に任じられ,85年(文治元)に大仏開眼供養,95年(建久6)大仏殿落慶供養,1203年(建仁3)には総供養を遂げて完成させた。この間造営料を求めて周防国阿弥陀寺,播磨国浄土寺,伊賀国新大仏寺などを経営し,造像や建築に運慶・快慶に代表される南都仏師や陳和卿(ちんなけい)らの宋人技術者を登用した。一代の行跡は自著「南無阿弥陀仏作善(さぜん)集」に詳しい。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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