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朝賀(ちょうが)

朝拝とも。元日に天皇が王公百官の拝賀をうける儀式。式場の設営・式次第などは即位礼と同じで,延喜式制では大儀。朝7時頃に天皇・皇后が小安殿に入り,皇太子以下群臣が朝堂院に参入,異位重行(いいじゅうぎょう)に並ぶ。天皇は冕服(べんぷく)を着て大極(だいごく)殿の高御座(たかみくら)に出御。皇太子の拝賀,奏賀・奏瑞(そうずい)の儀があり,天皇はそれぞれに侍従・奏賀者を通じて返詔を宣制する。これをうけて王公百官は再拝・舞踏し,武官は旗を振って万歳を唱える。終わって天皇・皇后は入御し,宴会(節会(せちえ))を行う豊楽(ぶらく)院に遷御する。朝賀は(1)皇太子の拝賀,(2)群臣を代表する奏賀者の奏賀,万歳斉唱・再拝などにより構成されるが,これは(1)と(2)を別儀とする唐礼をあわせたためか。11世紀以後は廃絶し,もっぱら小朝拝(こちょうはい)が行われた。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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