中山世鑑(ちゅうざんせいかん)
1650年羽地朝秀(はねじちょうしゅう)(向象賢(しょうじょうけん))によって著された琉球王朝の最初の正史。全5巻。和文だが大方は中国年号を用いる。「世鑑」は「殷鑑遠からず」の語からとっており,後世の君臣の鑑となることを期してのもの。琉球の開闢(かいびゃく)から尚清王代(1527~55)までを扱うが,尚清王の前代の尚真王代の記載がまったくない。開闢神話や第一尚氏王統初代の舜天王を源為朝の子とした点など,のちの史書に大きな影響を与えた。のち漢文体で全面改訂したのが「中山世譜」である。「琉球史料叢書」所収。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)
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