地租改正反対一揆(ちそかいせいはんたいいっき)
1873年(明治6)以降実施された地租改正作業に対して,一揆の形態をもって抵抗した反対運動。ピークは76年で,茨城・三重・和歌山などの各県で一揆が発生した。いずれも多数の農民が参加し,政府に地租改正事業遂行への大きな危機感を抱かせ,翌年1月の減租詔勅を引き出した。これらの一揆は,76年の米価下落にともなう石代納(こくだいのう)の困難をきっかけとして発生しており,地位等級決定や地価算定に対する反対が主因ではなく,しばしば区・戸長への攻撃を含む新政反対一揆としての側面ももっていた。他方,石川県(現,福井県)越前7郡,愛知県春日井郡などでは一揆形態をとらない地租改正事業そのものへの反対運動が展開された。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)
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