知行合一説(ちこうごういつせつ)
物事の道理や是非の判断ならびにその実践に関する陽明学の一方法。朱子学では,経書に記された聖人の教えを知った後にそれを実行に移すという知先行後説をとるが,陽明学は知と行とを二つにわけるべきではなく,知は行を通してのみ真の知となり,行によって作り出されるものとして知と行との合一を説いた。これは朱子学の経書を重んずる主知主義的態度に対して,陽明学の内面の判断力とそれにもとづく実践的態度の重視を表している。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)
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