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地券(ちけん)

地租改正事業で交付され,土地所有権の保証と地租負担義務を表示する証券。地租改正施行前年の1872年(明治5)に発行された壬申(じんしん)地券は,交付作業に諸々の障害が生じたため中途で打ち切られ,地租改正の実施にともなってあらためて別の地券(改正地券)が交付された。地券の記載事項は,所有者名・所在地・地目・段別・地価・地租。この地券制度によって,近代国家における権利と義務との関係が,土地所有権保証と地租納税義務というかたちで確定された。89年の土地台帳制への移行にともない地券は廃止された。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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