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知恩院(ちおんいん)

京都市東山区にある浄土宗総本山。華頂山大谷寺知恩教院と号す。法然房源空が30年あまり住んだ吉水房と,配流ののち帰京して入滅した大谷禅房の地にあたる。法然没後,門弟たちは遺骸を葬る廟堂をたて知恩講を行ったが,1227年(安貞元)比叡山の衆徒によって破壊された。34年(文暦元)源智が再興,現在の寺号を与えられたという。室町時代には知恩寺と争い,1575年(天正3)正親町(おおぎまち)天皇の綸旨によって浄土宗の本寺となった。のち徳川家康が徳川家の香華寺と定め,一大伽藍を建立,宮門跡が迎えられて隆盛した。明治維新後,宮門跡は廃止されて寺領を失ったが復興された。多くの寺宝がある。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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