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円空(えんくう)

生没 1632~95.7.15 江戸前期の僧。美濃国中島郡上中島村(現,岐阜県羽島市)に生まれ,若くして出家し天台宗の教義を学んだ。修行のため1665年(寛文5)と翌年に東北・蝦夷地を巡ったのをはじめ,東日本を中心に諸国を行脚,各地で多数の木彫の仏像や神像を造立した。遺作の分布も岐阜・愛知を中心に西は奈良,東は東北・北海道に及び,移入仏は福岡・愛媛からも発見される。生涯に12万体の造像を発願したと伝えられるが,遺作はわかっているだけでも5000体をこえる。鑿目(のみめ)を残した自由奔放な彫技が特色で,作風はユーモラスで親しみやすい。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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