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延喜式(えんぎしき)

律令法の施行細則を集成した法典。醍醐天皇の命により,905年(延喜5)藤原時平(ときひら)らにより編纂が開始されたが,作業の本格化は時平死後の藤原忠平の時代で,927年(延長5)撰進。こののち修訂作業が行われたらしいが,完了しないまま967年(康保4)施行。当時の現行法であった「弘仁式」「貞観式」を集成し,それ以外の法令を追加したもの。律令格の施行細則の網羅的な集大成にふさわしい内容をもち,とくに以後の公家の世界では,行事や儀式,法令研究の典拠として尊重された。弘仁・貞観の両格式と「延喜格」とあわせて三代格式と称するが,このなかでほぼ完存している唯一のものであり,研究上きわめて価値が高い。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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