男子の成年式にその後見として依頼する仮の親。女子の場合は鉄漿親(かねおや)。鎌倉時代の武家社会では男子が元服の式に烏帽子をかぶる儀礼があり,その際に有力者を仮親にたててかぶせてもらい,童名を廃して烏帽子名をつける例が多い。以後烏帽子親・烏帽子子として擬制的親子関係を結んだ。この関係は室町時代以降は形式化したが,近世以降は民間にも浸透し,現在でも成年式に仮親をとる地域がある。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)
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