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駅家(えきか)

「うまや・はゆまうまや」とも。古代駅制の駅路に設けられた施設,また駅務に従事する駅戸から構成される組織。30里(約16km)ごとに設置され,一定数の駅馬がおかれた。「延喜式」の駅数は全国402カ所。駅使(えきし)は駅馬で次の駅へ送られるほか,駅で食料を供給され,休息や宿泊もできた。駅の施設は一般に周囲が区画され,門があり複数の屋と倉で構成されていた。山陽道の駅家は瓦葺,朱塗,白壁だった。財源にははじめ駅(起)稲(えきとう)・駅(起)田が設定されたが,のち正税があてられた。駅の管理・運営は国司の管下に駅戸から任じられた駅長があたった。駅家は郷と同じ編戸集団でもあり,「和名抄」には駅家郷,駅名と同名の郷として一郷をなす例も全国にみえ,駅長は郷長と同じ任務も負っていた。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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