文華秀麗集(ぶんかしゅうれいしゅう)
平安初期の勅撰第2漢詩集。3巻。818年(弘仁9)成立。藤原冬嗣(ふゆつぐ)が菅原清公(きよとも)・仲雄(なかお)王・滋野貞主(しげののさだぬし)らとともに撰進。書名は文を花にたとえたもの。巻上は遊覧・宴集・餞別・贈答,巻中は詠史・述懐・艶情・楽府・梵門・哀傷,巻下は雑詠の各部門に分類され,「文選(もんぜん)」を参照した部門だて。「凌雲集(りょううんしゅう)」成立後4年間に多くの詩が作られたので,前集に漏れた詩と新しい詩を採録した。作者は嵯峨天皇をはじめ,皇太弟(淳和(じゅんな)天皇)以下28人を数える。嵯峨天皇の作品が最も多いが,官人や渤海(ぼっかい)客・女流詩人の作品も収める。「日本古典文学大系」所収。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)
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