藤原行成(ふじわらのゆきなり)
生没 972~1027.12.4 「こうぜい」とも。平安中期の公卿。義孝の子。摂政伊尹(これまさ)の孫。母は源保光の女。祖父・父を幼時に亡くして昇進が遅れたが,995年(長徳元)蔵人頭(くろうどのとう)となってからは一条天皇・藤原道長の信任厚く累進した。左中弁・右大弁をへて,1001年(長保3)参議,09年(寛弘6)権中納言,20年(寛仁4)権大納言。一条朝の四納言の1人に数えられる。能書家で三蹟(さんせき)と称され,世尊寺(せそんじ)流の祖。真跡として「白氏詩巻」「消息」(いずれも国宝)などが伝わる。日記「権記(ごんき)」は,政務手続きや一条天皇・道長との交渉をよく伝える。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)
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