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藤原信実(ふじわらののぶざね)

生没 1176?~1265? 鎌倉前・中期頃の公家。父隆信と同じく絵画や和歌にすぐれ,位も正四位下左京権大夫に至る。大阪水無瀬神宮に伝わる「後鳥羽院像」(国宝)が,信実の手になると考えられる。短い線を何本も慎重に引き重ねて,像主の面貌をとらえる技法が特色。大倉集古館「随身庭騎絵巻」(国宝),佐竹本「三十六歌仙絵巻」などの作品は,信実とその家系に連なる画家たちの共同制作と想定される。信実の家系は南北朝期頃まで続き,いわゆる似絵(にせえ)の家系として知られる。自撰歌集「藤原信実朝臣歌集」を残す。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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