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蕃書調所(ばんしょしらべしょ)

江戸幕府の洋学研究教育機関。主要業務は洋書翻訳・洋学教育・洋書翻訳書検閲。老中阿部正弘のもとで,1856年(安政3)2月に洋学所が蕃書調所と改称され,7月に古賀謹一郎を頭取として九段下に開業。翌年1月に開校式を行い,幕臣とその子弟に対する洋学教育を開始。はじめは毎日約100人の登校者がいた。58年5月には蘭語句読修了以上の者にかぎり陪臣にも入学を許可。教授方は開業当時の15人からしだいに増加し,59年には22人となった。58年井伊直弼(なおすけ)が大老となり幕政の実権を握ると,蕃書調所は幕府内部で軽視されるようになり,59年小川町の狭い構舎へ移転された。しかし60年(万延元)に直弼が倒れると学科新設が相つぎ,名称も洋書調所,さらに開成所と改称され発展。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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