平家没官領(へいけもっかんりょう)
平家追討により朝廷に没収された平家の所領。後白河上皇は,1183年(寿永2)都落ちした平家が本家職・領家職をもつ所領500カ所余を没収。これらは,はじめ平家追討の恩賞として源義仲や源義経に与えられたが,彼らの没落後は,源頼朝に与えられた。頼朝はこれらの所領に,謀反人鎮圧を名目に地頭を設置。のち一部は,罪を許された平頼盛に返されたが,大半は将軍家を本家とする荘園,いわゆる関東御領となり,関東御分国とともに鎌倉幕府の財政的基盤となった。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)
この記事が気に入ったらいいね!しよう