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毘盧遮那仏(びるしゃなぶつ)

サンスクリットのバイローチャナの音訳。盧舎那・遮那とも略称し,光があまねく照らすごとく全宇宙に遍満する仏身の意から光明遍照ともいう。「華厳経(けごんきょう)」や「梵網経(ぼんもうきょう)」の教主。その仏身についての解釈は宗派によって異なり,華厳宗では毘盧遮那・盧舎那・釈迦を同一仏身とする。法相宗では自性(じしょう)・受用(じゅゆう)・変化(へんげ)の三身のうちの自性,天台宗では法身(ほっしん)・報身(ほうじん)・応身(おうじん)のうちの法身にあて,真言宗では大日如来としつつも三身に配する説もある。奈良東大寺金堂(大仏殿)の毘盧遮那仏は,聖武天皇が河内国知識寺の毘盧遮那仏を拝して感動し,造立されたと伝える。奈良唐招提寺金堂の毘盧遮那仏とともに国宝。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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