平賀源内(ひらがげんない)
生没 1728~79.12.18 江戸中期の本草家・戯作者。名は国倫(くにとも),字は士彝(しい),号は鳩渓・風来山人・天竺浪人・福内鬼外(ふくうちきがい)。讃岐国高松藩の志度浦蔵番の子。1756年(宝暦6)江戸にでて田村藍水(らんすい)に入門し本草学を学ぶ。翌年から藍水らと江戸湯島に日本初の薬品会(物産会)を開催。数次にわたる出品物について解説した「物類品隲(ひんしつ)」を刊行した。蘭書によって火浣布(かかんぷ)・寒暖計・エレキテル(摩擦起電機)を製作。秩父で金鉄鉱山の開発を試みるが失敗し,山師といわれた。田沼意次(おきつぐ)に認められたが幕府への仕官がかなわず,不遇で晩年は戯作者となり「風流志道軒伝」「放屁論」などを書き,江戸滑稽文学の先駆者となる。浄瑠璃作品「神霊矢口渡(しんれいやぐちのわたし)」なども残した。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)
この記事が気に入ったらいいね!しよう