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兵部省(ひょうぶしょう)

�@令制の官司。八省の一つ。全国の兵士の管理・動員,兵器や軍事施設の管理,武官の考課・選叙など,軍事関係の事務にたずさわった。軍事力の行使は衛府(えふ)や将軍が担うもので,兵部省はそのための条件整備を行う官司。卿・大輔・少輔以下の職員がおり,管下には兵馬(ひょうめ)司・造兵司・鼓吹(くすい)司・主船司・主鷹司(たかのつかさ)があった。758~764年(天平宝字2~8)には藤原仲麻呂による官号改称で武部(ぶぶ)省といった。�A明治初年,軍事事項を管轄した政府の中央官庁。1869年(明治2)7月の官制改革により軍務官を廃して兵部省を設置。卿(長官)・大輔(次官)以下の職員をおき,兵学寮・糺問司・造兵司・武庫司を設け,全国の鎮台(ちんだい)を管下とし,陸海軍の軍令・軍政を統轄した。翌年省内に陸軍掛・海軍掛,のちの陸軍部・海軍部を設置。初代兵部卿は仁和寺宮嘉彰(よしあき)(小松宮彰仁)親王,大輔は大村益次郎。72年廃止され,陸軍省・海軍省となった。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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