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兵衛府(ひょうえふ)

大宝・養老令に規定された衛府。左兵衛府・右兵衛府がある。養老令によれば,それぞれ督(かみ)(大宝令では率)・佐(すけ)(大宝令では翼)・大尉(たいい)・少尉(しょうい)・大志(だいし)・少志(しょうし)の四等官がおり,その下に兵衛400人が所属した。兵衛は郡司子弟などからとられ,令制五衛府のなかでは最も天皇の近辺を警衛したが,しだいにその地位は令外新設の中衛府・近衛府などに奪われた。758~764年(天平宝字2~8)の藤原仲麻呂による官号改称では左右の虎賁衛(こほんえい)といった。他の衛府のように統廃合はうけず,後世まで存続した。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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