百万塔(ひゃくまんとう)
764年(天平宝字8)の恵美押勝(えみのおしかつ)の乱後,称徳天皇の発願で造られた100万基の木製の三重小塔。770年(宝亀元)に完成し,十大寺に10万基ずつ安置した。轆轤(ろくろ)挽きの塔身部と相輪(そうりん)部からなり,塔中には紙に印刷した4種の陀羅尼(だらに)経1部を納置。底部などに工房名・工人名・製作日の墨書銘が記され,全体を白土で彩色している。多層の十万節塔・一万節塔とともに,法隆寺に4万5000余点が伝存。重文。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)
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