百姓往来(ひゃくしょうおうらい)
江戸中期以降刊行の往来物の一つ。1766年(明和3)江戸で出版。形態は「商売往来」にならう。内容的には1758年(宝暦8)の「田舎(でんしゃ)往来」を抜粋ないし要約したものといわれる。百姓に必要な用語・語彙や知識に焦点をしぼり,コンパクトにまとめてある点が特徴。頭書で世帯道具字尽,一代の守本尊など,当時の重要な知識・教訓を補っている。「農業往来」より後の出版だが,普及度は本書の方が高かった。「日本教科書大系」所収。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)
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