木下尚江(なおえ)の長編小説。1904年(明治37)1月1日から3月20日まで「毎日新聞」に連載。同年5月平民社刊。日露戦争をめぐる平民社の非戦運動を主題とする。主人公のキリスト教社会主義者篠田長二が,同志とともに反戦を主張し,弱者救済のために社会悪と闘う実践活動を進めるなかで,政商や国家権力に忌み嫌われ,ついに投獄されるまでの経緯が描かれる。社会主義小説の代表的作品とされる。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)
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