火縄銃(ひなわじゅう)
銃口から弾薬を装填し,火縄に点火して弾丸を発射させる鉄砲。16世紀中葉に倭寇の交易ルートを通じて日本の西南地方に伝来した。「鉄炮記」は天文12年(1543)8月,種子島に漂着したポルトガル人がこれを伝えたと記す。日本に伝わったのは,ヨーロッパ系の火縄銃に東南アジアで改良を加えたマラッカ型の瞬発式点火機をもつもの。瞬発式は命中精度が高く,武士層に歓迎され,薩摩筒・国友筒(くにともづつ)・堺筒など独自の改良を施した和銃が発展した。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)
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