彦坂流(ひこさかりゅう)
近世初頭,代官頭彦坂元正(もとまさ)が実施した独自の検地や年貢徴収の仕法をいう。伊奈忠次の伊奈流,大久保長安(ながやす)の石見流と並ぶ近世前期の地方(じかた)仕法の一つ。伊奈流・石見流に先行して年貢増徴策を実施しており,その徴租法は年貢率を一定とする伊奈流の定免的仕法に対し,豊凶差を反映した検見取(けみとり)制的仕法を特徴とした。また検地終了後に,地積・石盛(こくもり)・村高などを記載した検地目録を村方に発給している。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)
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