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本両替(ほんりょうがえ)

近世に金銀の交換・売買を基本に,より高度の金融業務をも行って幕府の御用を勤めた両替屋。成立時期は,江戸が1657年(明暦3)以前,大坂が70年(寛文10)頃,京都が1718年(享保3)で,三井・鴻池など新興両替商の台頭とともに,新古金銀引替えや金銀相場書上げなど幕府への協力を契機として,仲間を組織した。最も発達した大坂では200~300人前後いて,得意先商人から預金をうけ入れ,手形を振り出し,回収し,為替を取り組んで商業信用を供与し,商人・領主に貸付けを行うなど,主要な銀行業務をすでに行っている。京都・江戸では正貨の取引と公金取扱いが中心となり,京都は50~180人,江戸は1~40人と少ない。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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