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本門寺(ほんもんじ)

東京都大田区にある日蓮宗大本山。長栄山大国院と号す。1288年(正応元)日浄(にちじょう)・日持(にちじ)が日蓮の七年忌にその座像を造立したことに始まる。大施主は日蓮終焉の地池上の池上氏。以後,池上氏をはじめ,武蔵国蒲田・上田,上総国狩野の有力武士団の庇護で発展。鎌倉比企谷(ひきがやつ)妙本寺とともに日朗門流の2大拠点で,貫首(かんしゅ)は両寺を兼ねたため比企谷門流ともよばれる。近世初めには徳川家康とその側室養珠院の保護をうけた。受・不受論争では,日樹の頃は関東不受派の中核だったが,1630年(寛永7)受派の身延(みのぶ)久遠寺に敗れた結果,受派に転じた。日遠の入寺以後,久遠寺につぐ全国的教団となる。日蓮上人坐像・日蓮真蹟「兄弟抄」は,ともに重文。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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