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本土空襲(ほんどくうしゅう)

太平洋戦争末期の米軍による日本の軍事施設・都市への爆撃。とくに都市爆撃は国民の戦意を阻喪させるため執拗に行われた。初空襲は1942年(昭和17)4月18日の空母発進のB25によるもので,被害は軽微だったが軍部のうけた衝撃は大きく,中国の飛行場を米軍機の発着基地にさせないための諸作戦が展開された。44年末からの本格的な空襲はマリアナ基地からのB29によるもので,飛行機工場などを狙った高高度精密爆撃であった。45年3月10日未明の東京大空襲は低空による焼夷弾爆撃で,死者推定10万人に及んだ。都市爆撃は愛知・大阪・兵庫でそれぞれ1万人以上,広島・長崎への原爆投下による被害も含めて全国で約65万人が死亡したとみられる。この数字は一般国民の戦争による被害の99.5%にあたる。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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