本多利明(ほんだとしあき)
生没 1743~1820.12.22 江戸後期の経世思想家。通称三郎右衛門,北夷・魯鈍斎(ろどんさい)などと号す。生地は越後国と推定される。18歳のとき江戸にでて和算や天文学などを学び,のち諸国を遊歴し物産や地理の実際的な知識を身につけ,航海術を修めた。ほとんど仕官することなく,江戸に塾を開き門弟に教えて一生を送った。天明の飢饉やロシアの南下を機とする北方問題などへの関心から,蘭学による西洋認識にもとづいてイギリスなどを範とする,新たな富国策の必要を強調し,国土の開発とともに藩体制をこえた重商主義的な国営貿易を行うよう提言した。著書「経世秘策」「西域物語」。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)
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