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梵字(ぼんじ)

セム系文字がインド人によって整備され,紀元前5世紀頃ブラーフミー文字として成立するが,さらにそれから発達したグプタ文字(4~5世紀),悉曇(しったん)文字(6世紀),デーバナーガリー文字(11世紀)などの北方梵字と,ドラビダ系文字やシンハラ文字などを含む南方梵字の総称。仏典を表記するのに使われた悉曇文字が,仏教とともに中国や日本に伝来され,密教とのかかわりあいで神秘化された文字とみなされるようになり,これを狭義の梵字とよぶようになった。今日も一般寺院で卒塔婆(そとば)や護符などに用いる。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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