北方仏教(ほっぽうぶっきょう)
北伝仏教とも。南伝仏教に対する。チベット・中国・朝鮮・日本などに伝わり,大乗仏教を基調とする。紀元前1世紀頃ガンダーラからパミール高原をこえ,紀元前後頃には中国西部に入ったとされる。中国での訳経は5世紀の鳩摩羅什(くまらじゅう)や7世紀の玄奘(げんじょう)によって盛んに行われ,大部の大乗経典が漢訳された。天台・浄土・法相(ほっそう)・禅・密教などの諸宗派がこのなかから生まれ,朝鮮や日本の仏教の形成に大きな影響を与えた。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)
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