戊戌夢物語(ぼじゅつゆめものがたり)
高野長英(たかのちょうえい)著。1838年(天保9)成稿。同年10月,近く再来日するとの風聞のあった「英船」(実際は米船)モリソン号への打払令適用という幕府の方針に対し,夢のなかの集会で聞いた話として,問答体でその迎撃の不可を論じた。イギリスに関する具体的なデータに新鮮味があり,書写されて反響をよび「夢物語評」や「夢々物語」などが現れた。この書により翌年の蛮社の獄で長英は永牢に処された。「日本思想大系」所収。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)
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