北伐(ほくばつ)
1921~28年,広東の南方革命政権が実施した北方軍閥政権打倒をめざした軍事行動。とくに26年7月~28年8月の蒋介石(しょうかいせき)を総司令官とした国民革命軍の出兵をさす。共産党も先遣隊を組織して積極的に参加。26年10月までに長沙と武漢を陥れ,翌年1月国民政府は武漢に移転したが,蒋介石が反共クーデタをおこし,南京に政府を樹立して武漢政府と対立。7月共産党員は武漢政府から排除され,9月国民政府は再統一された。中断した北伐も28年4月に再開,6月北京を占領,年末,張学良(ちょうがくりょう)の易幟(えきし)で中国はいちおうの統一を達成した。この間,幣原(しではら)喜重郎外相は対中国内政不干渉の外交方針を堅持したが,田中義一内閣になると,居留民保護を理由に3度にわたる山東出兵を行った。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)
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