1. 用語
  2. 日本史 -ほ-
  3. 法隆寺 若草伽藍(ほうりゅうじわかくさがらん)

法隆寺 若草伽藍(ほうりゅうじわかくさがらん)

法隆寺境内にある飛鳥時代の寺院跡。1939年(昭和14)石田茂作らが発掘し,塔・金堂の遺構を確認した。塔と金堂が南北に配された四天王寺式伽藍配置の寺が,法隆寺西院伽藍に先行して存在していたことが判明し,670年(天智9)に焼亡したと伝えられる斑鳩(いかるが)寺と考えられた。これによって法隆寺再建・非再建論争に終止符がうたれた。1978年度からの調査で,若草伽藍中枢部の北辺と西辺を画する柵の遺構が検出された。創建時の軒丸瓦は単弁九葉蓮華文を飾るもので,四天王寺と同笵の単弁八葉蓮華文のものもある。軒平瓦には手彫の忍冬文(にんどうもん)が施されている。跡地は国史跡。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

この記事が気に入ったらいいね!しよう