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伯耆国(ほうきのくに)

山陰道の国。現在の鳥取県西半部。「延喜式」の等級は上国。「和名抄」では河村・久米・八橋(やはし)・汗入(あせり)・会見(あうみ)・日野の6郡からなる。国府・国分寺・国分尼寺は久米郡(現,倉吉市)におかれた。一宮は倭文(しとり)神社(現,湯梨浜町)。「和名抄」所載田数は8161町余。「延喜式」では調は絹・帛・鍬・鉄,庸は韓櫃(からびつ)・綿・鍬,中男作物は紅花・椎子(しいのみ)などを定める。鎌倉初期には日野川上流域の在地領主金持(かもち)氏が守護に任じられ,中期以降北条氏にかわった。西部の在地領主名和氏らは,隠岐島から後醍醐天皇を船上山(せんじょうさん)に迎え,建武の新政に参加した。戦国期には出雲国の尼子氏や安芸国の毛利元就(もとなり)が侵攻。江戸時代には,因幡国とともに鳥取藩池田氏の支配下におかれた。1871年(明治4)の廃藩置県により鳥取県となる。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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